一口に便秘と言っても、いくつかの種類があることを知っていますか?
便秘が起こる原因別にそれぞれ3種類あり、症状も単にお通じがないという問題だけではなく種類によって若干異なっています。自分がどのタイプの便秘なのかを見極めることが、便秘解消への第一歩!
食生活が原因なのかストレスか?それとも運動不足?はたまた怖~い病気に罹っているから?
便秘の種類によって症状も改善策も違うので、まずは自分が悩んでいる便秘の種類と原因を確認することが大切。そのうえで、自分にマッチする解消法を見つけよう!
大腸を動かすための筋肉が弱って弛緩しているため、便を押し出す運動が不十分になって起こるタイプの便秘。腹筋の弱い女性や高齢者などがなりやすく、日本人の多くがこのタイプの便秘で悩んでいるそうです。加齢や運動不足などが主な原因ですが、便の水分不足などでカッチリ固まってしまい、押し出す力が弱いことで起こる場合もあります。
弛緩性便秘の特徴は排便回数が少ないこと。3日以上排便がない、排便があってもすっきりしない場合は弛緩性便秘と考えられます。便意が少ないため、お腹が張っても排便が困難な状態です。(注1)
ストレスなどを原因として、腸の働きが過剰になり過ぎることで起こる便秘です。強いストレスを感じた時などに自律神経が乱れて腸の働きをコントロールできなくなってしまい、腸が便を押し出す動きに消化や吸収のスピードがついていけないために起こります。便秘と下痢を交互に繰り返す症状が特徴で、食後などにお腹の痛みが出る場合もあるそう。過敏性大腸炎が原因で起こることもあるようなので、注意が必要です。
痙攣性便秘の特徴は腸が動いているにもかかわらず、うまく排出できない状態です。その結果、排出できなかった便が硬くなり、いつまでも腸の中にとどまってしまいます。また、便の状態は出始めが硬く、最後のほうになると下痢状になるのが特徴です。(注2)腹痛を伴うこともあるため、外出が多い人には困った症状といえます。
注1,注2:「弛緩性便秘」(2018年10月19日アクセス)
腸や肛門などに何らかの病気があって、そのために便が出にくくなってしまうタイプの便秘。大腸がんや腸閉塞、子宮筋腫など様々な病気が考えられます。激しい腹痛がある、便に血が混じる、または発熱や嘔吐など、不安な症状があったらすぐにでも病院で診察を受けるべきだと思います。
器質性便秘の場合は、食事や生活習慣の見直しだけでは治りません。まずは、便秘の原因となっている病気を治すことに専念しましょう。(注3)
注3:「便秘」【PDF】(2018年10月19日アクセス)
便秘のタイプとは別に、症状が続いている期間によって分類する場合があります。以下で紹介するような、長期間続く慢性便秘と一時的な急性便秘の2種類です。
長い期間続いている便秘のことを言い、一般的に便秘というのはこの慢性便秘のことを指しています。期間についてきちんと定められているわけではないようですが、1週間に2日以上お通じがない状態が1ヶ月以上続いていると慢性便秘と言われるそうです。
慢性便秘になる原因はさまざま。習慣的に便意を我慢することで起こることもあります。営業や接客などすぐにトイレに行けない職業の人は気を付けた方がよいでしょう。また、便秘薬の使いすぎによる慣れで、便が出にくくなることもあります。便秘薬に頼らなくてもスムーズに排便できるように、生活習慣を見直すことが大事です。(注4)
注4:「便秘」(2018年10月19日アクセス)
旅行へ出かけた時や環境が変わった時など、短い間だけ便が出にくくなる経験は誰にでもあると思います。このように数日のみ便秘の症状が表れるものを、急性便秘と言います。
急性便秘の場合、もとの生活習慣に戻ると自然に治ります。しかし、これがきっかけとなり慢性便秘になることは避けたいものです。そのため、一時的とはいえ、なるべく便秘しないような対策が必要となります。