便秘解消を決意してから18日目。睡眠や運動を心がけ、ヨーグルトを積極的に食べたりしてみたものの、便秘を即効でスッキリさせる決定打とはならず…。これまでとは別の視点でリサーチして、東洋医学からのアプローチはどうかと、ツボ押しを試してみることにしました。
足の裏などを押して刺激すると、ものすごい痛いところがあるでしょ? テレビ番組で罰ゲームに使われるくらい、足の裏のツボ押しは痛いもの。これは全身に300以上ある経穴という部分、いわゆるツボで、これを押すと特定の体の部位を刺激する効果があると言われているんです。痛いところがあるってことは、そこに問題があるってことなんですね。ツボは自分でも簡単に刺激することができますし、自分が改善したい特定の部分だけをピンポイントで刺激できるので便利。痛気持ちイイ効果で、リラックスできるのもメリットです。
私も、仕事の合間に便秘に効くと言われている手のツボや耳のツボ、足のツボなどをグリグリ。便秘を解消する前にストレス解消できそうで一石二鳥ですね!
ツボ押しは日本ではなじみのある治療法ですよね。自分でツボ押しをしてみたり、ツボ押しを受けたことがある人も多いのではないでしょうか。それにしても、なぜツボ押しで体の調子が整うのか疑問に思いませんか。ツボ押しは、もともと東洋医学で病気の診断や治療に行われてきました。「気」という考え方に基づくもので、気は人体の臓器や指先まであらゆるところを巡っているとされています。気の通り道を「経絡」とし、神経が集まる部分を「経穴」と呼びます。ここでいう「経穴」がツボのことです。
ツボを刺激することで自律神経の働きがよくなり、血圧や呼吸、体温が整います。体調が整うことで、内臓の働きもよくなるのです。ツボ押しで改善が期待できる不調に、肩こりや頭痛、便秘などがあります。ツボ押しの効果をWHO(世界保健機関)が検証した結果、全身に361カ所のツボが認知されました。ただし、未だに科学的な根拠は証明されていないのが現状です。
とはいえ、ツボ押しは東洋医学の長い歴史の中で検証され、実際に行われてきた治療法です。薬品のような即効性はないものの、自律神経の乱れを改善することでさまざまな効果が期待できます。科学的根拠は確立されていませんが、その効果を認める研究者がいることも事実です。(注1)
注1:「根拠はある?ツボ押しの効果とメカニズム」(2018年10月24日アクセス)
便秘を解消するためには、自律神経のバランスを整えるツボや、消化器官に対応したツボなどを刺激すると良いそうです。ここでは、自分で簡単にできる、手や足、耳やお腹のツボの代表的なものを紹介しましょう。
〇合谷(ごうこく)
手の人差し指と親指の付け根の中間くらいにあり、骨と骨の間の凹んでいるポイント。手の甲の側にあります。万能のツボと呼ばれるくらい、あらゆる気が集中しているツボだそうで、便秘以外にも肩こりや頭痛などにも効果的です。
反対側の手の親指と人差し指を使って、挟むようにして刺激するといいです。
〇厲兌(れいだ)
足の人差し指の爪の横で、中指側のところにあるツボです。便秘気味のときや胃腸の調子が悪いときに効くツボだと言われています。触ってみるとグリグリして痛いので、ツボの位置がすぐに分かるはず。綿棒のようなもので押してもいいし、足の指をつまむようにして刺激しても効果的。
〇天枢(てんすう)
消化器官の働きを高めるツボで、便秘や下痢に効くと言われています。おへその左右2カ所、おへそから真横へ指2~3本分離れたところにあります。刺激するときは、人差し指と中指、薬指の3本を揃えてツボの上に置き、お腹が軽く凹む程度に押し込みます。このとき、左右のツボを同ときに刺激するのがポイント。
〇便秘点(べんぴてん)
耳には様々なツボが集中しているそうで、その中でもピンポイントで便秘に効くと言われているのがこのツボです。耳の穴の上で、穴から数えて二つ目のくぼみの部分にあり、私のように便秘気味の方が押すとかなり痛むのですぐに分かると思います。
ツボを刺激するときは、ひたすら強くグリグリするのではなく、あくまでも痛気持ちイイ程度に刺激することが大切。お風呂上がりなどの身体が温まってリラックスしているときがベストですが、それ以外でも緊張しているときでなければやって構わないそうです。
あまり強く押し過ぎると筋肉や皮膚を傷つけてしまうことがあるので、指の腹を使ったり先があまり尖っていないもので適度に刺激するように注意して。